一年の始まり、新たな決意をしたり、抱負を掲げたりした人も多いのではないでしょうか。今回話を聞かせてくれた河本奈緒さん(仮名・33歳)の8つ年下の弟・悠斗さん(仮名・25歳)も、熱く決意を語っていたひとりでした。

頭を抱える女性
※写真はイメージです(以下、同じ)
 悠斗さんには子どもの頃からズルイところがあり、いつも悩まされてきた奈緒さん。「面白そうだから、貸して」と言われて貸したマンガやゲームが、いつの間にかリユースショップや弟の友だちに売られていたこともありました。

◆「来年からはちゃんとする!」だらしなかった弟の宣言

「そんな弟から、年明け前に電話がかかってきたのです。最初は、『何してた?』などという内容だったので、またお金でもせびられるのかとドキドキしていました。

 ところが、話しているうちに『いままで、ごめん。俺、自分勝手だった』と言いはじめたのです」

 それは、悠斗さんを見てきた25年間で初めてのことでした。しかも、人々が新たな抱負を掲げがちな年末年始だったこともあり、つい耳を傾けてしまった奈緒さん。

 悠斗さんは、家族にどれほど迷惑をかけたかを具体的に話しはじめます。

「弟はそれまでのことを謝罪し、『来年からはちゃんとする!』と宣言。そして迷惑をかけてきた両親についても、『謝罪とお祝いの意味を込めて、父さんと母さんの結婚35周年を祝いたい』とまで言ってきました。

 初めて耳にする弟の改心の言葉、そして決意に、感動している自分に気づきました」

◆やる気を見せた弟に、ひとまず5万円を渡す

 奈緒さんも「じゃあ、私もお金を半分出すし、2人で両親の結婚35周年をお祝いしよう」と賛同。温泉旅行をプレゼントしようということになりました。

 すると、「いつも姉ちゃんがいろいろ決めてくれるから、今回は俺が旅行会社と相談して決めるよ」と悠斗さん。

温泉旅行中の夫婦
「悠斗も25歳。やっと真面目になったのかと嬉しい気持ちでいっぱいでした。