芸能活動を休止していたダウンタウンの松本人志が、昨年末に芸能ジャーナリストの中西正男氏のインタビューに応じ、性加害疑惑をめぐる「週刊文春」(文藝春秋)との裁判に言及した。

 松本は名誉毀損を訴え、同誌の編集長や発行元である文藝春秋社に対して5億5000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めていたが、昨年11月に訴えを取り下げる形で終結。

 その理由として、裁判の進行が自身のイメージと大きく異なっていたことや、収入の激減などを挙げている。

 とはいえ、松本に関しては世間からの反発は依然として大きく、年が明けたからといって何事もなかったかのように活動を再開させるのは難しそうだ。

 芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう語る。

「松本さんは訴えを取り下げた際には吉本を通じて発表したコメントで『強制性の有無を直接に示す物的証拠はない』という点を強調していました。とはいえ、『文春』で報じられていたような疑惑を完全に払しょくし、身の潔白を証明できたわけではないですからね。それに加えて、記者会見も行っていませんし、テレビ各局もスポンサーの思惑や視聴者の反応を気にして、番組起用に及び腰になっているというのが実際のところでしょう」

 そうした中、注目を浴びたのが、松本が表明した自身の復帰プランである。

 独自のプラットフォーム『ダウンタウンチャンネル(仮)』を春頃に立ち上げ、「“ダウンタウンを見るならここ”という独自の基地局を作る。月にいくらか払っていただいて、プラットフォームも独自に作って、見たい人に見てもらいたいものを直接届ける」との構想だ。

 松本がAmazonプライムビデオで展開している『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』や『HITOSHI MATSUMOTO presents FREEZE』など、地上波以外のフィールドで成功を収めた経験を踏まえてのアイデアだと思われるが、他方、「コアなファン」に向けて月額で発信していくスキームであることから、皮肉にもかつて確執が噂されたオリエンタルラジオの中田敦彦との“類似路線”を指摘する声も聞かれている。