ナンプラーとは?
①タイ料理に欠かせない調味料
ナンプラーは、タイ料理のレシピに欠かせない調味料です。「ナン」はタイ語で「液体」を意味し、「プラー」は「魚」を意味しています。しっかりとした塩味があり、魚のうまみがしっかりと感じられます。日本の一般的な醤油よりも色は薄く、ポン酢のような褐色ですが塩味は強く、塩分濃度は22%ほどです。
はっきりとした魚の香りも特徴的で、中には魚の香りのせいでナンプラーが苦手だと感じる人もいます。しかし香りとコクをプラスしてくれる調味料で、使うとタイ料理を絶妙においしく仕上げてくれます。
②日本でもおなじみの魚醤の一種
ナンプラーは、日本の「しょっつる」や「いしる」に代表されるような魚醤の仲間です。東アジアの地域で昔から愛されてきた魚醤は、魚を発酵・熟成させて作ります。魚の種類や発酵・熟成にかける時間によって味や香りが異なり、独特の魚醤の味わいを生み出します。
③イワシを発酵させて作る
ナンプラーは、生のイワシを大量の塩で漬け込み、発酵・熟成させて作られます。発酵や熟成の過程の中で、イワシのたんぱく質が分解されてたっぷりのアミノ酸が生成され、強い旨味やコクが生まれます。
イワシを内蔵も含めて丸ごと発酵させるので、独特の魚の強い香りが生まれます。そのため、魚の発酵した香りが堪らないと感じる人もいれば、生臭いと苦手に感じる人もいます。
【世界の魚の醤油】おすすめのナンプラー代用品2選
おすすめ代用品①日本の魚醤
ナンプラーの代用品として、日本の魚醤を使ってみましょう。日本の魚醤では、秋田県の「しょっつる」や石川県の「いしる」が有名です。しょっつるはハタハタを原材料として作られており、イワシが原材料のナンプラーよりも魚の臭みが少なく、クセがないのが特徴です。
いしるはナンプラーと同じイワシが原材料ですが、より和の香りがするのが特徴です。どちらもナンプラーと同じ魚醤なので、ナンプラーの代用品として最適です。ナンプラーが持つ、独特の魚の強い香りが苦手な人は、ハタハタが原料のしょっつるの方が、魚の臭いが穏やかで使いやすいでしょう。
おすすめ代用品②ヌクマム
ヌクマムは、ベトナム料理のレシピに欠かせない魚醤です。ヌクマムには、ナンプラーと同じイワシが原材料として使われています。ヌクマムの方がナンプラーよりも魚を発酵させる時間が短く、塩味はナンプラーよりも穏やかで、魚の香りがより強いのが特徴です。
しかしベトナムのヌクマムは、香りも味もナンプラーにかなり似ているので、そのままナンプラーの代わりになるものとしておすすめです。ナンプラーよりも塩味が弱いので、量を調整しながら使いましょう。ナンプラーの独特の魚の臭いが苦手な人は、より臭いの強いヌクマムはもっと苦手に感じるでしょう。