この問題を最初に「女性セブン」が報じたのが昨年12月19日、ネットでは大きな話題となったが、オールドメディアの動きは鈍かった。しかし、翌週26日に「週刊文春」がこれを後追いするとスポーツ紙なども追随し、テレビ各局も中居関連番組の放送延期や収録中止を発表する。
ところがテレビ各局は、自社のニュースや情報番組でこれをスルー。まるで何もなかったかのように振る舞っている。特に中居に女性を“アテンド”したとされるフジテレビは、その関与を一切否定し、ほおかむりに始終したのだ。
中居といえば国民的アイドルの元リーダーであり、冠番組をいくつも持ち、名MCとして知られる超有名人。そんな影響力絶大な人物の性加害問題をなかったかのように扱うテレビ局――。
もちろん、それは自己保身に他ならない。自社番組で中居を重用しているから、スポンサー対策も必要だから、自分たちに火の粉が落ちてこないようにしたいから――。欺瞞の嵐だ。
まあ、テレビ局が性加害を助長するような接待(女性局員や女性芸能関係者をアテンドしての飲み会)が日常茶飯事だという指摘もあるから、これも隠蔽したいのだろうけど。
ジャニー喜多川氏の問題と同じテレビ局の過ちを指摘する「女性セブン」
そんな中、問題をスクープした「女性セブン」がその続報を放っている。
特に瞠目すべきは問題を報じないテレビ局の矛盾、そしてフジテレビの態度を批判するなど、マスコミの体質に切り込んでいることだ。特にジャニー喜多川氏の性加害問題発覚の際、テレビ各局が猛省したはずにもかかわらず、同じ過ちを繰り返すのではないかとして、こう指摘している。
「今の状況は中居さんに対するテレビ局の忖度」(同志社女子大学教授・メディア評論家・影山貴彦氏のコメント)
「(フジではないキー局が)『中居騒動』に踏み込む内容を現場が報じようとしたところ、上層部から待ったがかかったという話もある。騒動が加熱して中居さんが休業でもしようものならいま以上に大騒ぎになり、スポンサー離れが進む恐れがあります。だからテレビ局は騒動が風化するのをじっと待っているのでしょう」(芸能関係者のコメント)