その後は舞台から映像作品メインにシフトチェンジし、2021年に出演した映画『ある用務員』が契機に。同作と同じ阪元裕吾監督の『ベイビーわるきゅーれ』で伊澤彩織とW主演を務め、じわじわと評価を高めていきました。長いダンス歴とα-X’sでの経験で鍛え上げた身体能力の高さ、どんなキャラクターにも憑依できる柔軟性など、ルックスの良さに依拠せず、芝居の実力で勝負しているところに好感が持てます」

『ばけばけ』は国民的女優への第一歩

 2025年1月19日にスタートする松坂桃李主演のTBS系日曜劇場『御上先生』に生徒役でレギュラー出演することも決定。注目の学園ドラマの生徒役から朝ドラヒロインへ……という流れは「ブレイクしないほうがおかしい」と思える状況だ。

 「ブレイク確実」の呼び声が高まっている高石の今後を、前出の記者はこう展望する。

「高石が演じる2025年度後期の朝ドラ『ばけばけ』のヒロイン・松野トキは、松江の没落士族の娘でラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻・小泉セツがモデル。実在の人物を演じる朝ドラは成功するパターンが多く、脚本を担当するふじきみつ彦氏も『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』をはじめ、NHKでの仕事が多いので、朝ドラとの相性がよさそうです。

 朝ドラ効果でますます高石の人気は高まり、老若男女から愛される国民的女優への第一歩になるのは間違いない。注目度を上げたのがコアな映画ファンから評価の高い『ベイビーわるきゅーれ』シリーズだったのも大きな強みで、若者人気を狙ったキラキラ映画などで消費される心配はなさそう。今後も質の高い作品選びが女優としての評価を大きく左右するでしょう」(同)