純金積立には、年会費、口座維持費や購入手数料がかかる場合があります。例えば、某運営会社の場合、年会費は800円、積立購入手数料は1000円につき26円(消費税込)または31円(消費税込)、ボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入の場合には手数料は無料となっています。
株式や債券などと異なり、金投資の場合は配当や利息がありません。また、株式や金ETF(上場投資信託)などと異なり、リアルタイムで取引ができません。純金積立では運営会社が提示している店頭小売価格でしか購入できません。
円高になれば国内金価格は値下がりします。
税金
金地金の売買では購入時に消費税10%を支払い、売却時に消費税10%を上乗せできます。
また、売却時の利益は、原則、譲渡所得として、給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象です。
この場合の所得金額の計算は、その金地金の所有期間に応じて次のとおりです。
(1) 所有期間が5年以内のもの(総合課税の短期譲渡所得)
課税される譲渡所得の金額=金地金の譲渡益(※)−50万円
(2) 所有期間が5年を超えるもの(総合課税の長期譲渡所得)
課税される譲渡所得の金額=(金地金の譲渡益(※)−50万円)×50%
(※)譲渡価額-(取得費+譲渡費用)=金地金の譲渡益
純金積立で購入した金にかかる税金は、金地金を購入した場合とほぼ同じ扱いですが、課税所得計算のための金の取得価額は、有価証券の評価方法である「総平均法に準ずる方法」により算出できます。
詳細は、所轄の税務署、または税理士にご相談ください。
まとめ
純金積立は、まとまったお金を用意できないけれども、金投資に興味のある方に向いています。
年会費や積立購入手数料がかかりますが、積立投資は購入のタイミングを選ばないのでいつでも少額から手軽に始められます。現物は運営会社が保管してくれるので、盗難の心配もいりません。少額から始められるので、貯蓄・収入の少ない方でも貯金感覚で金投資を始めることができます。
長期で保有すれば売却時に税務上のメリットがあります。
インフレヘッジとして、運用資産のうち金の割合を5%程度組み込むとよいでしょう。