24年12月6日に公開された女優・米倉涼子主演の『劇場版ドクターX FINAL』が好調だ。公開22日間で観客動員数は150万人を、興収は20億円を超えるという大ヒットを記録している。
芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「ドラマ誕生から12年にして初の映画化で、シリーズ完結作とも言われているだけに、オープニング3日間での観客動員は45万人近く、興収も6億円を突破するなど、24年日本で公開された実写映画の中で12月10日時点では3位を記録。著名な映画サイトのレビューもおしなべて高評価となっており、最終的には興収30億円超えも期待されています」
もっとも、24年8月に公開された野木亜紀子脚本の邦画『ラストマイル』や12月13日公開の永野芽郁、佐藤健主演『はたらく細胞』と比較すると初動は後塵を拝しており、平均視聴率が常に20%前後を記録していた国民的ドラマの初映画化としては、やや物足りない数字と見る向きもある。
そんな本作では、これまで謎に包まれていた米倉扮する大門未知子の過去が明らかに。
中でも、師匠であり「神原名医紹介所」所長の神原晶(岸部一徳)との師弟関係の背景に迫るシーンは大きな話題となっている。
「幼少期から一流外科医になるまで未知子がどのように成長してきたのか、師弟の絆の強さが分かる内容でした。晶さんの存在は未知子にとって単なる雇い主ではなく、人生を支える重要な人物であり、劇場版でもその深い信頼関係が強調されています」(映画ライター)
『ドクターX』シリーズといえば、未知子が難手術を成功させた後に晶が蛭間院長(西田敏行)にメロンと高額な請求書を届けに来るのがお約束で、院長が毎度ド肝を抜かれる報酬額も見どころの一つとなっている。
「ドラマ版では1回の手術につき、およそ1000万円の報酬額が相場となっていましたが、劇場版でもガツンとした数字が提示され、晶さんのおなじみの華麗なスキップが見られました」(同映画ライター)