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チャイルドシートの使用目安が身長150センチメートル未満になった理由
道路交通法では6歳未満の子どもにチャイルドシートの使用が義務づけられています。つまり6歳以上であれば、チャイルドシートの使用は義務ではありません。
しかし6歳以上とはいっても、人によって体格はさまざまです。そのため、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は身長に基づくチャイルドシートの使用目安を定めており、今までは140センチメートル未満でしたが、2024年9月から150センチメートル未満に変更しました。これは身長が140センチメートルあっても、シートベルトが首や腹部にかかる可能性があると判明したことなどが理由です。
なぜ身長150センチメートル未満でチャイルドシートが必要?
そもそも、なぜチャイルドシートは必要なのでしょうか。乳児のように自分で座れない年齢であればチャイルドシートが必要なのは分かりますが、自分で座れる子どもであれば必要ないと思うかもしれません。その理由は、身長によってはシートベルトが凶器になるケースもあるからです。
シートベルトは、腰ベルトで骨盤を巻くように締め、肩ベルトは首にかからないようにするのが正しい装着方法です。しかし、身長が低いと腰ベルトで骨盤をサポートしにくくなり、肩ベルトも首にかかりやすくなります。
この状態で事故などの強い衝撃がかかると、サブマリン現象が発生しやすくなります。サブマリン現象とは、衝撃によって座席から人間が滑り落ち、前方へ潜り込むように移動することです。首や内臓に大きなダメージが発生する可能性が高くなります。
実際に2024年8月に福岡市で発生した交通事故では、7歳と5歳の女児がシートベルトを装着していたものの、腹部を圧迫されて死亡したとみられています。