「両陛下に失礼では」とネット上で物議をかもした、林芳正官房長官の妻・裕子さんの着物姿。“着崩れ着物”“着崩れ姿”と話題ですが、お写真を見る限り「着崩れ」は語弊があると感じました。「着崩れ」とは「きちんと着ていた着物の着付けが、次第に崩れること」を意味しますが、裕子夫人の場合、着付けの時点で問題があったケースとお見受けしたのです。
◆ひときわ目を引く、「着丈」「裾広がり」「おはしょりの乱れ」
お写真を拝見する限り「着付け教室でひと通り、習得したばかり」の方が、自分で着つけたケースではないかと考えました。このような仕上がりになってしまうのは、着付けが上達するまでの間、誰もが通る通過点。「着付けの手順は覚えた、あとはブラッシュアップに精進する」という段階を経てこなれた着付けができるようになるからです。
とはいえ、皇后陛下の誕生日祝賀式典という国家の祝事。しかも、政治家の配偶者として列席するというお立場。プロの着付けとヘアメイクの万全の準備で臨まれた方が結果的に、良かったのではないかと思わずにはいられません。
ネット上ですでにいろいろな指摘がなされていますが、「異様に短い着丈」「裾広がりと写真向かって右の脇線の違和感」「乱れまくったおはしょり」が耳目を集めているようです。
他にも気になるのが、帯揚げの結び方と始末や帯締めの端の始末がアシンメトリーになっている点や、袖が短く手首の「グリグリ」が露出していること。腕時計をつけることは必ずしもNGではありませんが、デザインや質感が着物向きではありませんでした。華奢な文字盤で、肌馴染みの良い色の皮やチェーンの細いベルトでしたら、悪目立ちしなかったことでしょう。