かい:知っていました。入社してすぐ、職場の人からえみの話を聞いたんです。初対面では26歳ぐらいだと思っていたのに「41歳やで」と聞いたときは驚いたんですけど、どうにかして付き合いたいと思っていましたね(笑)。一緒に働いているうちに内面の魅力も分かってきたので、さらに好きになっていったし、恥も何もかも捨てて、えみを「オトしたい!」としか考えられなくなりました。

◆かいさんから「外の世界に連れ出して」とアプローチ

――初デートでは、映画館に行ったと明かしています。職場の先輩と後輩だったお二人がなぜ、一緒に出かけることになったのでしょう?

えみ:出会ってから4~5か月後でしたね。工場では年2回、夏と冬に10日間ほどの長期休暇があったんです。私は子どもがいたので、息子が習っていたサッカーの試合に手伝いに行ったり、普段では参加できない行事もあってバタバタしていました。

そんなときにふと、かいちゃんから「休みのあいだ、一回も外出していなくて。外の世界に連れ出してほしい」と、メッセージが来たんです。もともと、仕事上でやりとりするためのLINE交換をしていても、プライベートの連絡は取っていなかったので驚いて一度は「サッカーとかで忙しい」と返信したんですけど「かわいそう……」と思い直して、オッケーしました。

――デート当日はどうでしたか?

えみ:そうですね。かいちゃんに好意を抱かれているとは思っていなかったし「悩みがあるなら、聞いてあげようかな」と軽い気持ちで、ショッピングモールで待ち合わせました。最初、映画を見る予定はなかったんですけど、かいちゃんが私の趣味に合わせてくれて、ディズニー映画の『マレフィセント』を見たんです。あの日をきっかけに「ディズニー、ええな!」と言ってくれるようになり、今では、かいちゃんも大のディズニーファンになりました(笑)。

――お子さんのいるシングルマザーだと知っていたかいさんとしては、誘うのも勇気が必要だったのではないですか?