前述の通り、既存契約の基準金利は2024年10月1日から一律「0.15パーセント」引き上げられました。金利引き上げに伴い、毎月の返済額はいつから変わるのでしょうか。毎月の返済額が一定となる「元利均等返済」で借り入れている場合、変動金利の返済額は「5年ルール」と「125パーセントルール」に基づき、見直されることになります。
 
5年ルールとは、適用金利の見直しがあっても、5年間は毎月の返済額が固定というルールです。125パーセントルールは、適用金利の見直しにより5年後に返済額が増えた場合、新しい返済額は前回の返済額の125パーセントが上限となるというルールを指します。
 
5年間は返済額が変わらず、上昇幅も25パーセントが上限ということで「金利が上がっても安心」と思う方もいるかもしれません。しかし、金利が上昇している場合は、元金の割合が減り利息の割合が増えるため、返済のスピードが遅くなる点には注意が必要です。
 
なお、毎月の返済額のうち、元金の額が一定となる「元金均等返済」で借り入れた場合は、「5年ルール」と「125パーセントルール」は適用されないため注意が必要です。
 

金利タイプは「ライフプラン」にあわせて選ぶことが重要

そもそも、金利の動向を正確に予測することは非常に困難です。先行きが不透明ななか、これから住宅ローンを組む場合は「固定金利」と「変動金利」のどちらを選択すべきなのでしょうか。固定金利は金利変動リスクがないというメリットがある一方、比較的金利が高いのはデメリットです。一方変動金利は、金利変動リスクはあるものの、比較的金利が安いというメリットがあります。
 
借り入れの際に返済総額を確定し、金利変動に振り回されたくないという方は固定金利を、金利の変動をこまめにチェックし、金利上昇に耐えられるだけの経済的な余裕があるという方は変動金利を選ぶといいかもしれません。
 
いずれにしても、目先の金利にとらわれるのではなく、メリット・デメリットを把握した上で、ライフプランにあわせて金利タイプを選ぶことが重要です。
 

まとめ