昨年からの大きな変更は、日本テレビがお笑い番組からゴチバトルに変わったこと。昨年の視聴率順は、テレビ朝日>TBS>日本テレビ>テレビ東京>フジテレビの順だったが、ゴチ参戦で民放の勢力図は変わりそうだ。

「長らく大晦日の民放は日テレの『笑ってはいけない』の一人勝ちでしたが、それが終わって混迷の時代に突入。日テレはその後3年連続でお笑い番組で勝負したものの、大きく数字を失い、今年は固く数字が取れる『ゴチバトル』で失地回復を目指すことになりました。『ゴチバトル』はレギュラー放送でも2桁をキープする優良コンテンツ。昨年の『笑って年越し』は約6%でしたが、今年はもう少し伸ばしてくるでしょう」(テレビ情報誌記者)

 TBSは昨年WBC特番が当たり、視聴率は民放2位。今年は『SASUKE』『オールスター感謝祭』『最強スポーツ男子頂上決戦』など、局が誇る人気特番を惜しげもなく投入する。

「昨年は大谷特需がありましたが、今年は大谷に関しては“お腹いっぱい”といった感があり、多くは望めない。特番の目玉は五輪選手のようですが、出演者を見るとバラエティ番組に出まくっているアスリートばかりで新鮮味は薄い。数字的にはゴチを下回るのではないか」(同)

 フジは昨年と同じ『逃走中』。昨年は民放最下位だったが、今年も苦しい戦いとなりそうだ。

「昨年の『逃走中』は3%台で、それが大きく変わる要素は1ミリもない。スーパーマリオの映画も中高年が見るはずはなく、とにかくコア層だけが見れば良いと割り切ったようです。数字的には今年も民放最下位でしょう」(同)

 テレ朝は『ザワつく』でここ数年、民放トップをキープ。今年も安泰だ。

「『ザワつく』はレギュラー放送でもバラエティ番組のランキングトップの常連で、昨年の大晦日も唯一2桁を獲得。他局がコアを取りに行くなか、人口的に圧倒的に多い中高年を根こそぎ持って行っている印象で、今年もトップは固いでしょう」(同)