最も安いグレードの「タントL」の2WDでも約150万円となっており、装備が充実した「タントカスタムRS」の4WDでは200万円を超えます。このように、軽自動車であっても、グレードによっては普通車並みの価格になるのです。今回のケースで、子どもが「軽自動車が欲しいから200万円貯金する」と言っているのは現実的なことといえます。
軽自動車の価格が上昇した背景
軽自動車の価格が上がっている背景には、原材料価格や原油価格の高騰、円安などの影響があります。その増額分が車両価格に転嫁され、自動車メーカー各社が値上げを発表するケースも増えています。
また、自動車の安全性の向上という背景もあります。例えば、2021年11月以降に発売された新型車では、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の搭載が義務化されました。これにより、かつてはオプションだった安全機能が標準装備となり、製造コストの増加につながっています。また、主要部品の単価が値上がりしているのも大きな理由です。
このように、自動車の価格はさまざまな要因により年々上昇しており、今後も価格は上昇していくと見込まれます。
軽自動車の平均価格は150万円超
軽自動車の価格は20年前と比べて大幅に上昇しており、「100万円以下で買える」というイメージは過去のものとなりつつあります。現在の軽自動車は150万円程度が一般的な価格帯となっており、車種やグレードによっては200万円を超えることも珍しくありません。軽自動車を購入する際は、現実的な予算を立て、購入後の維持費も含めた計画をしっかりと考えることが大切です。
出典
総務省統計局 小売物価統計調査 小売物価統計調査(動向編)
ダイハツ工業株式会社 DAIHATSU Tanto
経済産業省 乗用車の価格上昇の要因を探る
執筆者:山田麻耶
FP2級