「放送中あの写真を見た時に、確かに私にも違和感はあったと思います。しかし恥ずかしい話、それが誤認を招くとまで考えが至らなかったというのが、正直なところです。

また、実際に生放送に臨んでいたスタッフや出演者からも特に反応がなかったことから、もちづきさんからご指摘がなければすぐには対応できなかった可能性が高いと思います」

――ということは、過去にこういった形のミスが起こっていたというのも有り得る話なのでは?

「このような体制で制作を続けていたのは事実ですので、同じようなパターンのミスが見過ごされていた可能性は否めません」

TOKYO MX『5時に夢中!』プロデューサー丹波忠寛氏
――SNSや番組内での謝罪が出た際、幾つかの媒体でニュースとして取り上げられていました。「おかしいと思った」などいくつかコメントが付いていましたが、TOKYO MXの視聴者窓口には、そういった声は届いていましたか?

「今回についてはなかったと聞いております。しかし、来なかったから良い悪いではなく、逆に視聴者がそのままスッと違和感を受け取ってしまったことの方が問題のように受け止めています」

◆生放送だから…と「声があげづらい」空気

――現段階で再発防止のために行っていることを教えてください。

「『日刊BINKANランキング』コーナーにおいて、チェック体制の強化はすでに行われています。記事を扱う際に、いくつかの作業が平行して行われていた実態があるので、それを統合する形で不自然なところがないか、私や総合演出が責任者として確認することにしています。

かつ、現在は番組の中で実作業に関わっている人間とは別の第三者を置くことでミスを回避する業務フローに変更されています。記事を配信している媒体社さんの通達どおりに絵割りが行われているか、確認する人間が曜日担当ディレクターとは別に置かれています」

丹波忠寛氏含め4名のTOKYO MX社員が立ち会うなか取材を行った
丹波忠寛氏含め4名のTOKYO MX社員が立ち会うなか取材を行った
――業務フロー以外の意識的な部分で変えていくべきだと感じていることは?