このほかに、賃金を払い過ぎて後に差し引くなどの調整的相殺も、労働者との合意があれば控除が認められる場合もあります。しかし、合意がなければ法律違反となります。
お皿代を給料から引かれた時の対処法とは?
もしアルバイト先でお皿を割り、その費用を給料から引かれてしまった場合、すぐに対応することが大切です。以下の手順を参考にしましょう。
・まずは冷静に話し合う
アルバイト先の責任者に「労働基準法では給料の天引きは認められていない」と伝え、給与の全額支払いを求めましょう。誤解や知識不足から天引きしているケースもあるため、話し合いで解決することが多いです。
・労働基準監督署に相談する
話し合いで解決しない場合は、労働基準監督署に相談することを検討しましょう。労働基準監督署は労働者の権利を守る公的機関です。違法な天引きが確認された場合、雇用主に対して是正指導が行われることがあります。
・書面や証拠を確保しておく
給料明細や、天引きの根拠を示す書類、雇用主とのやり取りの記録などを保管しておくと、後の対応がスムーズになります。
アルバイトのトラブルは冷静に対応しよう
アルバイト先でのミスによる損害を給料から引かれることは、原則として労働基準法違反です。給料は「全額支払いの原則」に基づき、無断で控除することは認められていません。もし天引きされてしまった場合は、冷静に話し合い、必要であれば労働基準監督署に相談することが重要です。
アルバイト中に起きたトラブルは誰にでもあることですが、労働者としての権利を正しく理解し、適切に対処することで、自分を守ることができます。安心して働くためにも、法律やルールについて知っておくことが大切です。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 労働基準法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー