アルバイト先の飲食店でお皿を割ってしまいました。この場合、弁償として給料から引かれることはあるのでしょうか?
アルバイト先の飲食店でお皿を割ってしまった場合、その費用が給料から引かれるのか気になる人も多いのではないでしょうか。アルバイト中のミスで損害が出た場合、その費用を労働者が負担するものなのでしょうか? 本記事では、給料天引きの法的なルールや、適切な対応について解説します。

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アルバイト先でお皿を割って給料から引かれるのは合法なのか?

飲食店で働いていると、うっかりお皿を割ってしまうミスは誰にでも起こり得ます。しかし、その費用を「給料から天引きする」となると話は別です。結論からいうと、アルバイトのミスで生じた損害を給料から引くことは、原則として違法です。そのため、アルバイト中にお皿を割ってしまっても、安心してください。
 
労働基準法では、給料は「全額支払いの原則」が定められています。これは、使用者が勝手に給料から何かを差し引くことを禁止するルールです。特に、労働者の過失による損害賠償については、労働者の合意なしに給料から天引きすることは認められません。代わりに、労働者との話し合いや合意に基づく相殺、または調整的相殺などの方法で解決するべきとされています。
 

労働基準法では給料の天引きをどう定めている?

労働基準法第24条には、「賃金は全額支払わなければならない」と明記されています。これを「全額払いの原則」と呼び、給与の一部を無断で差し引く行為は基本的に認められていません。具体的には、以下のようなケースは違法とされます。

●従業員が皿や商品を壊した際に、その弁償代を勝手に給料から引く
●無断欠勤や遅刻を理由に給料を差し引く

ただし、以下のものは給料から控除することが可能です。

●法令で定められた税金や社会保険料などの控除
●労使協定(労働者の過半数で組織する労働組合またはその過半数代表者との書面による協定)がある場合