早期退職は魅力的ですが、割増退職金が受け取れるとはいっても慎重に判断しなければなりません。貯蓄2000万円と退職金1800万円、失業給付を合わせても、これまで通りの安定した生活を送るには不十分です。早期退職後は、生活費を抑えたり、勤務時間を減らしてほかの仕事をしたりするなど、資金の減りをゆるやかにする工夫が必要でしょう。
早期退職は、セカンドキャリアを考えるきっかけにもなり、希望者には会社が再就職を支援してくれるケースもあります。早期退職で完全なリタイアを目指すのではなく、この機会にこれまでやってみたかった仕事に取り組むなど、充実した時間を過ごすための選択肢となるとよいですね。
出典
厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概要 退職給付(一時金・年金)の支給実態
厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 基本手当について
総務省 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要
執筆者:古澤綾
FP2級
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