――漫画の中では、お知り合いの方がもらい事故(被害者側に一切の過失がない事故)で赤ちゃんを亡くされていました。

moro「とてもショッキングで痛ましい事故でした……。15年以上前の出来事ですが、今でも胸が痛みます。同乗していたご家族はニュースでは軽症と報道されていましたが、お母様自身もしばらく自力で歩くことができないほどお怪我をされていました。

お葬式でもずっと『ごめんなさい、ごめんなさい』と赤ちゃんに伝えていたと聞きました。とにかく後悔している……。『車に乗る時に時間を戻したい』と何度も何度も願ったと思うんです。お母様のお気持ちを思うと、心がしめつけられます。ツイートの件もあり、チャイルドシートを着用しないと本当に危険だよ! ということを伝えたくて漫画を描きました」

◆慣れた道でも短い距離でも「大丈夫」と思わないで

――チャイルドシートの着用が義務化されて20年以上経ちますが、着用していない方もまだまだ多いようです。

moro「はい。SNSのコメント欄にも、ママ友同士で相乗りをしてお出かけするときはチャイルドシートの数が足りないから、そのまま子どもを乗せているという声もありました。

実際に車を運転していると、明らかにチャイルドシートに座っていないなという子どもも目にします。前を走る車の中で動き回ったり、飛びはねたりしている子どもの姿が見えるんです。布団を敷いて移動をさせている人はいないと思いますが、チャイルドシートを着用させていない人の話もよく耳にします」

――慣れた道だったり、ちょっとした距離だから大丈夫という感覚になるのかもしれないですね。

moro「今まで無事故無違反だから大丈夫と思っていても、もらい事故を起こすこともあります。まさか相手が突っ込んでくるなんて想像できないですよね。もらい事故じゃないにしても、突然歩行者が飛び出してきて急ブレーキをかけることもあります。私も猫が道路に飛び出してきて、慌てて急ブレーキを踏んだことがあります」