京都で生まれ育ったライター・紫原が今回気になったイベントは、日本最大の小品盆栽フェアである「雅風展」。その記念すべき第50回が、2025年1月10日(金)〜12日(日)の3日間、京都市左京区にある「京都市勧業館 みやこめっせ」で開催される。
小品盆栽で伝統をもっと身近に
盆栽といえば、鉢にどっしりと根付いた小さな樹木を思い浮かべる人も多いのでは。
日本の豊かな自然が織り成す風景を切り取り、鉢の中で表現する盆栽は、まさに芸術作品。長い時間をかけ、人の手で育てることで、自然と人工が調和した独特の世界観を生み出している。その起源は奈良時代ともいわれ、近年では、海外でも「BONSAI」の名称で注目を集めているんだとか。
代表的なのが松や杉などの常緑樹を使った盆栽で、1年を通して美しい緑を鑑賞できるところが魅力。また、桜や紅葉のような落葉樹を使った盆栽なら、葉の変化によって四季の移り変わりを楽しめる。この他、花が咲いたり実をつけたりと、盆栽に用いられる植物は実にさまざまだ。
中でも小品盆栽は、樹高20cmくらいまでの手のひらサイズ。手入れや管理がしやすい上に、費用も比較的安価だという。さらに限られたスペースにも置けるので、インテリアとして飾るアイデアもおすすめしたい。
そんな小品盆栽の普及活動に取り組んでいる団体が、全日本小品盆栽協会だ。
同協会では主な業務のひとつとして、小品盆栽フェアを開催。イベントを通じて全国の小品盆栽愛好家が愛培した作品を展示し、一般に公開している。6つのフェアのうち、東京の「秋雅展」、大阪の「春雅展」、金沢の「北陸雅展」、熊本の「九州雅展」、名古屋の「東海雅展」は全国5つの支部がそれぞれ担当。
そして京都では、本部による国内最大規模の展示会「雅風展」が催されている。
第50回の記念すべき「雅風展」を楽しもう
新春の京都を賑やかに彩る「雅風展」は、全日本小品盆栽協会と京都市、日本小品盆栽協同組合が主催する。