ちなみに、松明の煙にあたると病気にならないともいわれているそう。「来年の『鬼の修正会』に親子で参加してみたい!」という人は、まずは下見がてらに訪れてご利益にあやかってみては。
伝統・歴史と新しいものが融合する街
福岡県の南西部、筑後平野の中央に位置する筑後市は、古くから西海道が通じる交通の要衝だった。近年においても、九州新幹線筑後船小屋駅の開業や県南部の国道442号の全線開通、八女インターチェンジからのアクセス道路完成などにより、県南地域の新たな交通結節点となっている。
こうした交通の便の良さを生かして企業誘致に注力している同市では、現在多くの製造業企業が立地しているだけでなく、定住促進や子育て支援も推進しており、人口・世帯数も増加傾向にある。
また、南部には八女市の山間部を源とする矢部川の清流が流れており、この恵まれた水や温暖で肥沃な土地を利用した農業が盛んであることも特徴。天皇杯を受賞したナシ・大豆、農林水産大臣賞を受賞した八女茶など、全国トップレベルの農業先進地としても名高い。
観光においては、日本有数の炭酸含有量を誇る1824年開湯の「船小屋温泉郷」、八女郡広川町から筑後市にかけて所在する大型の前方後円墳で国指定史跡の「石人山古墳」など歴史深いスポットがあるなか、近年では人気漫画『鬼滅の刃』の聖地として「溝口竈門神社」に全国からファンが集うようになったことでも注目を集めている。
「筑後七国」としての観光戦略も特徴的だ。「筑後七国」とは、大川市・柳川市・大木町・筑後市・みやま市・広川町・八女市を称する新しい呼び名。市ごとの特徴や個性を別称にしており、筑後市は「恋のくに」を称する。
その由来は、水田天満宮の末社として鎌倉時代より鎮座し、御祭神に「恋命」を祀った日本で唯一の「恋木神社」があることから。「恋」に関するイベントや、地元飲食店による「恋」をイメージさせるメニューなどの展開も行っている。