人生の物寂しさや物足りなさを感じながら自分とは何かを常に探して彷徨(さまよ)い、誰かを腐(くさ)したり傷つけたりせず、ただただ必死で考えてやりたいことを続け、いつの間にか結果がついてくる。
現代の若者を代弁するかのような生き様には「物語の主人公感がすごい」、「共感することが多い」と評する人も少なくありません。
お笑いファンだけでなく鬱屈した若者世代にとって、くるまさんは単なる「面白いお笑い芸人」以上の存在になりつつあるのが現状。実際にくるまさんは今年の夏に「世界を変える30歳未満」を30人選出する「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」に選出されました。
その後には去年のM-1優勝賞金を使って全国の小学校にサインボールを2万個作る壮大なプロジェクトを進行していることを発表したり、初の著書『漫才過剰考察』を出版したり。
◆今後お笑い界のカリスマになるだろう理由
お笑いで成功を収めた後に映画監督や書籍の出版、政治やビジネスの世界に飛び込むなど他分野に進出した芸人はこれまでもたくさんいました。
しかし、くるまさんの芸風からは、誰かへの憧憬やお金儲けといった欲望が一切なく、「今自分が面白いと思ったことややりたいことをやる」という衝動に突き動かされてやっているように思えてなりません。
そこに賞レースで結果を残すなど実力も伴っているわけですから、30歳にしてすでに他の芸人が誰も真似できない領域に達していることは明白でしょう。
「次は審査員をやりたいです」、「M-1が盛り上がらなくなってきたら、また出る」と発言したくるまさん。昨年M-1優勝後の「来年も出ます」発言もあったことから、本当に審査員をやりかねないし、また出場しかねないというワクワクを持たせてくれています。
今後も令和の時代にお笑い界の中心に立ち続けてカリスマとなっていくであろう令和ロマン、そしてくるまさんがどんなお笑いというお祭りをやってくれるのか楽しみで仕方がありません。