「あと、『ツッコミ方改革』ですか。あれも良くないわ。言い過ぎ。しかも1本目のネタに『働き方改革』ってフレーズも出てますしね。めっちゃ気になるわ。(運営が)ネタを準決で見てんねやったら、違うキャッチコピー付けたらよかったのになと思いましたねえ」
粗品自身、言わずにはいられなかったのだろう。決して運営を指弾する論調ではなく「ショックだった」「残念だった」と最大限配慮した言葉選びだった。
この前年、霜降り明星は『M-1』で優勝している。もう『M-1』には出ないし、誰がどんな紹介をされようが、自分たちのキャリアには関係がない。その立場から、『M-1』に対してとことん公平であってほしいという願いを口にしているのだ。
今年9月、粗品が単独ライブで披露したネタの中で、松陰寺に対して「最近仕事ないもんなぁ!」などと毒づいたことが話題になった。そのときも、真っ先に思い出したのは、この日の粗品の悲しげな運営批判だった。
(文=新越谷ノリヲ)