櫻井の対応は、日本テレビとの“関係性”も影響しているのではとも指摘される。
「チャリティ特番『24時間テレビ』を控えてスルーできず、とりあえずコメントを出したのではとの声もありますが、それ以上に『ラグビーワールドカップ2023 フランス大会』のほうが大きいでしょう。櫻井は日本テレビ系ラグビーワールドカップ中継のスペシャルサポーターに起用されており、イメージソングは2019年大会に続いて嵐の楽曲が使用されています。フジテレビの『ワールドカップバレー2023』では、デビュー予定と一部で報じられたジャニーズJr.グループのスペシャルサポーター就任が内定していたものの、創業者の性加害問題を鑑みてジャニーズタレントの起用が白紙になったと新聞などでも伝えられましたが、日テレは強行。そのためにも櫻井にはコメントをさせる必要があったのでしょう」(週刊誌記者)
性加害問題については本来、タレントが矢面に立つべき話ではなく、事務所社長が前に出て説明責任を果たすべきところだが、しかし「キャスター」を名乗るのであれば、自社の問題であってもしっかりジャーナリスト精神を持って伝える必要がある。
「センシティブな内容なので、性加害の“実態”について不用意に言及できないのは理解できるところですが、最大の問題は、人権理が指摘したように『日本のメディア企業は数十年にもわたり、この不祥事のもみ消しに加担した』という部分で、ジャニーズ事務所のメディアコントロールによって“もみ消された”ことについては本来言及すべきところ。そこに踏み込めないというのであればキャスター失格のそしりは免れないでしょう。せめて、5月14日に藤島ジュリー景子社長による公式見解が発表されたことに関し、翌日夜の『news zero』では有働由美子キャスターのみが語り、櫻井はスルーすることになった事態について、自らの口で弁解すべきだった。この背景には、大先輩の東山紀之が『後輩たちには極力待ってもらいました』と、自分がコメントをするまで発言をしないよう“言論統制”していたことがありますが、幹部的ポジションである東山からの“お達し”次第で話すか話さないかが決まることの異常さを、キャスターであるならば自覚し、反省すべき。視聴率欲しさに起用したであろうジャニーズキャスターですが、今となっては“できれば切りたい”がテレビ局の本音でしょう」(同)
「キャスター」を名乗るうちは、今後も進展があるたびに針のむしろとなるのは避けられないだろう。