――漫画には多くの「死亡ピンチ」事例が描かれていますが、事例はどこから取り入れているのでしょうか?
大塚「主にテレビのニュースやネットから情報を取り入れています。テレビで気になるニュースをチェックして、その関連情報や詳細をネットで調べ、最終的には、省庁などが出しているデータで具体的な数値や情報を確認しています。
取り上げたい事例で注意して見ているのは、年間で起きている発生件数です。日常生活でどれくらい巻き込まれやすい事故なのか、という点は数字を見るようにしています。死亡事故件数が多い場合は、それだけ多くの人が日常的に巻き込まれやすく、危険な事故とも言えます。できるだけ多くの方に、注意喚起ができる内容になればと思っています。
一方で、発生件数が少なくても、最近耳にする機会が増えた事故や、ショッキングな事故も取り上げています。みなさんに伝えたい情報、知ることで対策ができる情報を調べて発信するようにしています」
――いつ頃から、事故や事件の事例を調べていたのですか?
大塚「この漫画を描くために特別に事例を集めていたわけではなく、昔から事件や事故のニュースを収集する癖がありました。ナショナルジオグラフィックの番組で、自然災害などの危機に備えるライフハックを紹介する『プレッパーズ~世界滅亡に備える人々~』もよく観ていて、昔から『生き抜く方法』を取り扱った番組が好きだったんです」
◆「地球滅亡」に備える前に、まずは身近な事故への対策を
――漫画のためではなく、以前から情報を集めていたんですね。
大塚「ノストラダムスの予言で、1999年に地球が滅亡するという話がありましたよね。このテーマに関連して、地球が滅亡した後にどう自力で生き延びるかを考える番組も観ていました。けれど、ノストラダムスや世界滅亡の予言よりも、身近な危険の方が怖いと思ったんです。災害や交通事故の方が、巻き込まれる可能性が高いですよね。