「任せない」は仕事放棄も同然 仕事を頼むってもともと面倒くさい

本来、仕事を頼むことは非常に面倒くさいことです。

たとえば、はじめての仕事の場合、内容やルールを事細かに説明する必要があります。これだけでかなりの時間がとられます。いざ仕事が始まっても、説明不足や理解不足で修正に時間をとられます。終わったあとも、結果をチェックしたり、修正依頼を出したりで時間は取られます。

だからといって、自分ですべてをやって、相手の仕事を奪ってしまっては、いずれ自分がつぶれてしまいます。「自分でやったほうが効率的」と言ってメンバーの仕事を奪うリーダーは、長い目で見るととても非効率なことをやっています。また、効率・非効率以前に、「育成責任」の観点からすると、仕事をしていないも同然です。

山本五十六の、「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という有名な言葉があります。前半が有名ですが、これには続きがあります。

「話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」と。

私は、人を育てるために必要なことが全て、この言葉に入っていると思っています。任せて信頼しないと、人は育たない、実らない。すべてのリーダーが胸に刻み込むべき言葉だと思います。

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

 

嶋津良智(しまづ・よしのり)

一般社団法人日本リーダーズ学会代表理事。30000人以上のリーダー育成に携わった、リーダー育成の第一人者。大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。24歳で最年少営業部長に抜擢。就任3ヶ月で担当部門の成績が全国ナンバー1になる。28歳で独立・起業し、代表取締役に就任。2004年、52億の会社まで育て株式上場(IPO)を果たす。2005年『リーダーズアカデミー』を設立。業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博し、世界14都市でビジネスセミナーを開催。2013年、一般社団法人日本リーダーズ学会を設立。

提供・ZUU online

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