◆子どもの可能性を制限しない
「これといった趣味がない」「とくにやりたいことが見つからない」。
世代で人をくくりたくはないけれど、夢や目標、趣味さえないと嘆く若い人たちの姿は想像しやすい。原因の一端を想像すると、幼少期に親から「選択肢を制限」された経験がある、と考えられないだろうか。
外で遊ぶよりも室内でお絵描きをしたい。あの子と一緒に水泳を習いたい。〇〇学校よりも〇〇学校に行きたい。子どもの本音や欲はまっすぐだ。まるでピンと張った糸のような希望は、親からの「ダメ!」「やめなさい!」「こっちにしなさい!」の言葉でどんどんねじれ、原型をなくしていく。
そのうち、子どもはこう考える。「どうせ言っても聞いてもらえない」「主張したとおりにはならない」。そして、面倒ごとを避けて通る要領で、ハイハイと親の言うことを聞くようになる(か、反発しまくるか、どちらかだ)。親の顔色をうかがうのが当たり前になると、いつしか「あれ? 本当は何がしたいんだっけ?」と迷子になる。
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