反対意見が出ないのはあなたが「裸の王様」だから 「苦言」はリーダーを成長させる

リーダーは自分を叱ってくれるメンバーを重宝しなければいけません。

偉くなればなるほど、年齢を重ねれば重ねるほど、その人の周囲からは叱ってくれる人が減ります。そんな状態が続けば、リーダーは「客観性」を維持しづらくなります。人間は弱いもので、耳の痛い意見も言ってもらわないと、己を見つめなおすことはなかなかできません。誰かに叱ってもらって初めて、自分の行いに修正を加えて、フラットな状態を保 つことができます。

たとえば子どものころ、テーブルに肘をついてご飯を食べたら、親や周囲の人から叱られましたよね。叱られたからこそ、子どもは礼儀や常識を学ぶことができたわけです。

私は社長になってからも叱られたことが何度もあります。あるとき、私はあまりにやるべきことをやらない新入社員に対して「やる気がないなら辞めたら」と言いました。すると翌日、その社員は本当に来なくなりました。

強い口調ではなく「頑張れよ」という私なりの励ましだったのですが、すぐさま社員から呼び出しをくらいました。当時の会社では、社長が社員を呼び出すのではなく、社員が社長を呼び出します。喫茶店で彼は私にこう言いました。

「嶋津さん、あれはまずいですよ。私のように付き合いが長ければ、あれも嶋津さん流の励ましだとわかります。でも、知らない人からすると理解不能です。追い詰められて逃げ場がなくなってしまいますよ」

もっともな指摘だと思いました。当時の私はいまだに営業部長の感覚から抜け出ていなかったのでしょう。社長としての言葉の重みをわかっていませんでした。深く反省すると同時に、彼のように物怖じせず意見を言ってくれる人間に感謝しました。リーダーといえど、ただの人。叱られてはじめて成長できます。

「弱い」リーダーが最強のチームをつくる

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

嶋津良智(しまづ・よしのり)
一般社団法人日本リーダーズ学会代表理事。30000人以上のリーダー育成に携わった、リーダー育成の第一人者。大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。24歳で最年少営業部長に抜擢。就任3ヶ月で担当部門の成績が全国ナンバー1になる。28歳で独立・起業し、代表取締役に就任。2004年、52億の会社まで育て株式上場(IPO)を果たす。2005年『リーダーズアカデミー』を設立。業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博し、世界14都市でビジネスセミナーを開催。2013年、一般社団法人日本リーダーズ学会を設立。

 

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