「なので『ちゃんとお肉、じゃがいも、にんじん、玉ねぎをバランス良くよそわないと、残りのシチューが野菜しか入ってなくなるでしょ?自分が好きなだけ肉を食べられれば、後はどうでもいいの?』とたたみかけたら、あからさまに機嫌が悪くなり舌打ちされたんですよ」

◆舌打ちする彼「これまで非難されたことはなかった」

 翔太さんが言うには、今までお母さんや歴代の彼女の料理をこの調子で食べてきたけど「美味しそうにいっぱい食べてくれて嬉しい!」と感謝されるばかりで、非難されたことなど一度もなかったそうで…。

「お母さんならまだしも、歴代の彼女はよほど母性の強い人だったのか…とにかく私には信じられませんでした。だって全く相手のことを考えていないってことですよね?

もし私がおかわりしたくなって、お肉が残っていなくて悲しんだらどうするの?そういう想像力はないの?って不思議で」

食いつくし系
 そのような翔太さんの振る舞いを見ても、さほど気に留めない女性も一定数いると思いますが、千夏さんはどうしても許せませんでした。

◆父は“食べつくし系”…トラウマが呼んだ災難

「実は私の父がいわゆる“食べつくし系”で子供の頃から、私や母親のメインディッシュを平気で横取りしたり、よそからいただいた高級なケーキを独り占めされたりして、とても哀しい思いをしてきたんですよね」

 その度に“父はこうやって自分の立場が上なことを誇示して、気持ちよくなっているに違いない。結局私や母には何をしてもいいと軽く見ていて、つまりはバカにされているのだろう”と絶望的な気持ちになっていたそう。

「そんな家庭環境だったので、翔太さんのしたことに過剰に食いついてしまったのですよね…でも、どうしてもゆずれない部分だったし、私のこだわりなので、相性が悪かったんだと諦めることにしました」

食いつくし系
 それ以来、翔太さんとは連絡をとるのをやめました。

「別れ際、翔太さんに『残りの肉なしビーフシチューどうするの?』と聞いたら、味気(あじけ)ないから捨てると言うので持ち帰りました。