ただ、お見合いパーティに参加を希望される男性で、『とにかく若い女性との出会いがほしい』『前に付き合っていた子は20代だった』と、電話口でお話になっていた方がいました。そういう、何よりも“若い女性と付き合うこと”が目的になっている方は、ご自身のお金が魅力になっているとわかっているのかなと感じますね」
野崎氏は、若い女性との出会いを求めて、高級デートクラブに登録していたと報じられているが、そこに集うのは“お金第一”という考えの女性であり、お互いのメリットが一致しやすかったのかもしれない。
「ただ結婚生活となると、どうなのでしょう。資産家の高齢男性と若い女性のご夫婦で、奥さんが“遊びほうけている”“仕事にばかり没頭している”など、妻としての役目を果たしていないと、やはり離婚に至るケースは結構あるんです。若い奥さんが来てくれただけでは、男性は満足しない。ギブ&テイクが成り立たなければ、結婚生活はうまくいきません」
ドン・ファンは女性に対して、どこまでも図々しい
「まだ事件性があるかどうかもわかっていない段階で、『亡くなった』という第一報を知ったとき、ふと『ドン・ファンは腹上死した』と思った」と語るのは、老年学研究者でライターの島影真奈美氏。野崎氏の自伝『紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男』(講談社)に、ホステスを口説き損ねた晩、ホテルで脳梗塞を発症し、三途の川を渡りかけたものの九死に一生を得たというエピソードがつづられているのだが、そこで“もしホステスをお持ち帰りしていたら腹上死していたかも”“そういう最期も悪くない”と野崎氏は語っていたのである。
「なので最初は『あぁ本望を遂げたんだ』と思ったんですが、その後、遺体から覚せい剤が検出されたと報じられ、『まさかそんな展開になるとは』と驚きましたね。ドン・ファンは、著書を読む限り、かなりぶっ飛んでいる人物。若い女性をナンパするためには手段を選ばず、惜しみなく金を使い、道化にもなれる。そこまで徹底されると、年齢差を超えて口説かれる女性がいるのは不思議ではないかなと思います。ただ、あまりにも極端な人物像のため、同年代の高齢男性と比較して……という見方をするは難しそうですが」