ここは、アレッポ石鹸を造る小さな工場だったそうですが、瓦礫の山となっています。

トルコ軍や米国率いるISISにこれほどまでに破壊されてしまいました。2024/3現在、アレッポで石鹸を造る工場はなく、トルコで生産されているそうです。

アレッポのスークは、その豊かな歴史と多様な商品の品揃えで、多くの人々に愛されています。訪れる際には、地元の文化を感じることができる素晴らしい場所です。

アレッポ城

スークを東に抜けるとアレッポのシンボル、アレッポ城に出ます。アレッポ城の起源は非常に古く、紀元前3千年紀の初めにはすでにその地域が要塞化されていたと言われています。城への入り口は防御用の橋がかかっており、その先は壮大な門で装飾されています。門は16世紀に改修され、カミソリの刃1枚も入らないほどの見事な石組といわれていたそう。13世紀のモンゴル軍、それに続くティムールの侵略にも耐え、難攻不落の城塞として有名になりました。

ここも2011年からの米国によるシリア侵攻(日本では未だに内戦とされている)でISISに爆破されましたが、正面ファサードは修復がほぼ終わっています。

アレッポ城は石灰岩の丘の上に建てられており、その高さは約50メートルあります。深さ22mの堀に囲まれ周囲は2.5kmあります。

こちらでご紹介したイラクのエルビル城と同じ構造です。

アレッポ城の構造の多くは、セレウコス朝、ローマ帝国、ビザンツ帝国、イスラム王朝、十字軍時代など、さまざまな時代の影響を受けています。

城壁に囲まれた内部には、いくつかの重要な建造物が含まれ、モスクも複数ありましたが、現在はほとんど破壊されています。

オスマン帝国時代の宮殿だけは壊滅的な破壊は免れ、修復も終わり豪華な装飾が現存しています。

地下道は城の地下には複雑なトンネルと通路のネットワークが広がっています。これらは防御と避難のために使用されました。