ヴィレ全「はい。ヴィレヴァンの陳列棚はテーマを作って、本や雑貨をディスプレイしているところが多いです。その棚が何をモチーフに、どのようにディスプレイされているのかを考えるのはとても楽しいです。
例えば、先日僕が行った店舗の棚のテーマは『ハリー・ポッター』でした。ハリー・ポッターの書籍やグッズが並ぶ中で、なぜかお菓子の型抜きが置いてありました。『なんでこんなところに?』と思ってよく見ていたら、カエルの型だったんです。劇中にも登場するカエルのチョコレートをこの型で作ろう、みたいなメッセージだったのだと思います。
店員さんの思いつきやひらめきで置いた商品を『なぜ?』と考えていくのは、ちょっとした謎解き感覚でおもしろいです。一つ一つの商品棚を見ていくと、『こんなところになぜこれが?』という商品があるので、テーマを見ながら謎解きをしてみてください」
◆ヴィレヴァンで、本棚の“最上段”を見るとわかること
――置いてある商品の謎が解けると、店員さんと心がつながった感覚になりそうですね。
ヴィレ全「マニアックな楽しみ方かもしれませんが、僕はそういうのを一つ一つ見ながらヴィレヴァンを楽しんでいます。『最近のヴィレヴァンは、置いてある商品がどこも同じだ』という声も聞きます。でも、なんとか個性を出そうとがんばっている店舗はまだまだたくさんあります。
本部が一括で仕入れている商品もあるけど、店員さんが自分の裁量で仕入れられる範囲の中で、売れる商品を見極めて遊び心を出そうとする気概を感じるお店も多いです。遊び心こそがヴィレヴァンの魅力だと思うので、そんな店員さんの気概をぜひ楽しんでみてほしいと思います」
――他に見るべき点はありますか?
ヴィレ全「かなりマニアックな見方になるかもしれませんが、古い店舗に行った場合は、本棚の上段をチェックしてほしいです。棚の一番上にある変な本をぜひ手に取ってみてください。