その点、パチゆみの本気度はすごかった! 告白する際、パチゆみがまだ何も言っていないのに呼び出されたタナさんのほうが泣いていたじゃないですか。そして、パチゆみもあまりの緊張により、最初の言葉を絞り出そうとしても言葉が出なかった。ほんの数秒の出来事ですが、視聴者にまでパチゆみの本気度が伝わってきました。

 パチゆみは、10年以上も恋をしていないという怖さもあり、母でもあるという葛藤もある。そういうものを全部背負った上での本気の愛の告白……あの空間を共有していたタナさんの心には、すさまじい衝撃があったはずです。この告白シーンは、個人的にも「これぞ、あいの里」といえるベストシーンでした。

 なお、本気の気持ちがなぜ相手に伝わるかというと、人間には「ミラーニューロン」という神経細胞があり、これが他人の行動や感情を「模倣」することに関与するためと言われています。

 誰かが笑っているとつい自分も笑顔になったり、テレビでタレントがおいしいものを食べていると自分も食べたくなってしまう……これが「伝わる」仕組み。この働きは婚活にも応用できるので、本気を表現したい時に思い出してほしいポイントです。

あやかんの「ズルい提案」を受け入れてしまったギタりんの歯痒さ

 続いて、せん姉からアロマへの告白。せん姉の本気度が十分に伝わってきたため、こちらもうまくいってほしかった。しかし、2人は「歳の差」という婚活的にかなり難しい要素を含んでいたと思います。なぜなら女性が歳上の場合、女性は男の年収を気にするのに対し、男は女性の年齢の数字を見るためです。

 アロマはイケメンなうえに経営者であり、せん姉より14歳も若い。せん姉が魅力的な女性であることはアロマも十分わかっている様子でしたが、まだ選択肢が多く、「せん姉もいいけど、せん姉じゃなくてもいい」となってしまうのは仕方のないことないでしょう。

 最後は、男性がかなり歳上のケースであったあやかんとギタりん。前回の連載でも書きましたが、あやかんは精神的に不安定な部分があるので、ギタりんの頑張り次第ではいけるのではないかと個人的には思っていました。