そのシュワルツェネッガー氏は、今回の大統領選では民主党候補のカマラ・ハリス氏を支持することを公表した。投票日直前の10月30日になっての支持表明で共和党保守派を怒らせた。
こうした中でのシュワルツェネッガー氏の自宅での爆発物騒ぎは、政治的分断の深まりでは説明がつかない、社会の暗部が浮き彫りになった事件としてLAPDはとらえているようだ。
「爆弾を仕掛けた」という脅迫事件は年間ベースでも急激に増加している。米政府のまとめでは、2023年には3203件あり前年に比べ26%増加した。2019年は1083件だったことから4年で約3倍に増加したことになる。
脅迫する側は、当事者が怖がり、周囲が混乱することを楽しいこととして見ている。脅迫が当たり前のように起きれば脅迫する側が「わくわく」する気持ちは弱まり、より強い刺激を求めるようになる。爆弾脅迫の件数が増えれば増えるほど、本当の爆弾事件に近づいて来ると米国の捜査関係者は懸念している。