◆新郎には浮気癖があった……
その打合せから数日後、新郎の残念な習性が発覚してしまいます。打合せした日の帰りに新郎が、「Bがいるなら、俺は打合せに行かない」と言い出したそうで、そのことを不審に思った新婦が式場に連絡をしてきたのでした。「ひょっとして彼は、Aさんを誘ったりしているんじゃないですか」と。最初はこちらも返答に困っていましたが、新婦があまりにも必死の様子で、「このことでAさんを責めることはないので、本当のことを教えてください!」と言われるので、こちらも折れて、新郎が女性プランナーを誘っていたことを伝えました。
すると新婦は、「やっぱりそうですか…」と落胆した様子で、「お恥ずかしながら、過去にも何度も浮気をされていて……。結婚することになったので、もうそんなことはしないだろうと思っていたのに、まさか担当プランナーにまで手を出そうとするなんて」と言われました。新婦がその事実を知ったからには、式場としては担当変更をさせていただくことに、なんの躊躇もありません。そのお電話で、男性プランナーに変更させていただく旨を伝えて、電話を置きました。
◆結局、結婚式はキャンセルに
そして、次の打合せまで1ヶ月ほど空く予定でしたが、その間に新婦から挙式キャンセルの連絡が入りました。式場としては、キャンセルになって売上が立たないということも避けたいですが、それ以上に事情次第では、可能な範囲で協力したいという気持ちがあります。そのため、キャンセルを希望される理由は必ずお聞きします。
すると、「破談することにしました。先日、電話させていただいた後も(男性プランナーに)担当が変わったことを伝えてもずっとAさんのことばかり言っているので、嫌になったんです。もう無理だなって。だから、キャンセル料もすべて向こうに請求してください!」と強い口調で言われました。協力したいと言えど、破談となると式場も何もできません。言われた通り、キャンセル料の請求書は新郎宛に送りました。