「これはもちろん、体のことですね。私は現在54歳ですが、漫画に描いてある40代の頃よりもだんだんとラクになってきてる気がしているんですよ」

おんなの窓 わたし現在3K編(加齢・介護・韓国)
――40代当時よりも50代になってからの方が健康になったということでしょうか?

「そういうことではないんです。この年になってわかったことなんですけど、体って悪くなるにも元気が必要なんですよ。

30~40代は体の調子の悪さが元気に加速していく感覚があったんですが、50代になるとそれすらゆっくり緩(ゆる)めなので、あまり辛くは感じないんです」

――意外な盲点というか、目からウロコのとらえ方です。加齢によるプラスの要素が存在するとは……。

「もちろん確実に老いてはいくんですよ? でも、悪くなっていく覚悟と『悪くなるのが嫌だからこれはしないでおこう』という心の準備ができるだけでも全然違うと思うんです。

私の周りの元気な60~70代の方たちもみんなそう言ってますね」

◆酒豪で昔のあだ名は『地獄行きの切符』だったけれど

おんなの窓 わたし現在3K編(加齢・介護・韓国)
――伊藤さんといえば酒豪の印象が強いのですが、加齢によってお酒との付き合い方も変わりましたか?

「血圧が怖いので、毎日は飲まなくなりました。でもその分だけ、飲むと決めた日は取り返すように飲んでしまうんですよ。足りない量を埋めるかのように……」

――それは果たして健康的なのでしょうか(笑)?

「でも、月に19日は禁酒できてる時点で、これまでよりはだいぶ頑張っていると思いますよ。ずっと禁酒するって言っては失敗する、オオカミ少年みたいな女でしたから。

昔のあだ名なんて『地獄行きの切符』でしたし。私と結婚したら、夫も一緒に飲み過ぎて死ぬみたいに言われてましたもん(笑)」

――ちなみに、どのようにして酒量を抑えているのでしょうか。

「食事の時に最初のひと口を我慢すれば、なんとかなるものです。最近はもう、横で夫が飲んでいても大丈夫になってきました。それにともなって夫の飲酒量も減ってきていますね」