裁判の判決を言い渡す際、一般的には「被告人を~~の刑に処する」という主文を告知し、その後に裁判官が判決理由を読み上げることになります。
まれに、この主文と判決理由の読み上げの順序が逆になることがあります。これを「主文後回し」と呼ぶわけですが、主文が後回しされるケースの多くは「死刑」が言い渡される場合だそうです。
『わたしの宝物』(フジテレビ系)第8話では、通常、ドラマの最後に流れるクレジットロールが冒頭にフルで表示されました。なんと不穏な演出でしょう。ああ、主文が後回しにされている。これから死刑が言い渡されることになるのです。
不倫、托卵という許されない罪を背負ったミワ(松本若菜)と冬月(深澤辰哉)の2人は、首つり台から笑ってみせることができるのでしょうか。振り返りましょう。
■JOKERマコトはお役御免
いろいろあって冬月との不倫でできた子どもを夫・ヒロキ(田中圭)の娘として育てることにしたミワ。黙ってりゃ赤ちゃんも成人まで平穏に暮らせたかもしれないし、その後、機が熟したころに「栞、実はおまえは本当の子じゃないんだ」「それでも私はパパの子よ」なんて心温まるシーンが訪れていたかもしれません。
まずそれをぶち壊したのは、ミワの親友であるマコト(恒松祐里)でした。よからぬカンを働かせて赤ちゃんの栞ちゃんがヒロキの子ではないことを見抜くと、感情の赴くままに夫婦の間に立ち入り、次々に禁則事項を暴露。ミワとヒロキは離婚を決意し、後戻りできないところまで来てしまいました。
ひとしきり暴れまわって満足したのか、今回、マコトはミワに「栞ちゃんを手放しちゃダメ」「私でもそうしてたかも」などとしおらしく説教をしていました。そもそもおまえのせいだろって話ではありますが、今回の件でマコトちゃんも別に幸せにはなってないので、責めるのも忍びないところです。この人だってバツイチだし、離婚したときにはそれなりの修羅場もあっただろうし、ひとりで立派に息子ちゃんを育ててるからね。