2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。
TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
第13回となる本記事では、あるタクシー運転手さんとのやりとりを綴ります(以下、アンヌさんの寄稿)。
◆20年ぶりの札幌生活はハラハラすることばかり
いよいよ本格的に、深い深い雪と共に生きるシーズンが始まる北海道札幌市。
どさんことはいえ、20年ぶりに生活拠点をこちらに戻した私にとっては、まだまだちょっとハラハラドキドキするような出来事がいっぱいです。
先日も雪が積もった中、普段あまり使わない駅から札幌駅のほうまで歩いて向かおうとしていた最中、案の定道に迷い、友人との約束に間に合わない……という危機が。溶けかけの雪で道はべちゃべちゃだし、自分が今どこかにいるかもわからないし、待ち合わせ相手に電話したところ、
「絶対そこから歩くのは無理だから、タクシーに乗って札幌駅まで来て!!」
とのこと。ワンメーターくらいの距離だったのですが、完全に迷ってしまった私はタクシーに頼らざるを得なかったのでした。たまたま流しの車両が目に止まり、体を滑りこませた私。
かなり近い可能性があるので申し訳ありません……と気の良さそうなダンディードライバーさんにお声掛けをし、短距離でお世話になることになりました。
◆やさしい運転手さんの“意味深な質問”
近いのに申し訳ないと恐縮する私に運転手さんは、「とんでもない! 歩いたら大変でしたよ!」と朗らかに声をかけてくださり、「もうそろそろ雪も積もり始めるし、結構歩くのが大変な時期になってくるんじゃないでしょうかね」なんて、そこからおしゃべりが始まったのでした。