もはや若手俳優にとっての登竜門的な権威性を保持しているとはいえない同コンテストに対して、それでも出場する意味は単純な力試し以上のものではないからである。

 今の自分がどこでどんなことをすれば、実力を試せるのか。彼はそのことをよくわかっている。目標とする俳優としては2008年の第21回でファイナリストになった菅田将暉をあげている。

 英プレミアムリーグ所属のサッカーチーム「アーセナル」好きということで、番組ロケをやりたいという具体的な夢もある。アーセン・ベンゲル監督在任中のアーセナルファンだった筆者として、これは応援したい。「貪欲さ」という力強い言葉が裏打ちするスマートなジュノンボーイであり、真打ち登場かという気がする。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】

音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu