今年で第37回を数えるジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞を受賞した谷原七音は、谷原章介の長男(実父はいしだ壱成)として審査期間中にすでに話題だったが、受賞を受けてInstagram上で「生まれをアイデンティティとして誇りに思う」と言葉にしている。そこに葛藤をみいださず、使えるものは使う。
ファイナリスト15人発表時のプロフィールには、「貪欲さはこの芸能界において必要不可欠なものだと感じました」と書かれてさえいる。いいじゃないか。二世であることをポジティブな推進力とする谷原七音の「貪欲さ」は清々しい。
◆フォトジェニック賞は“民意による受賞”
谷原七音が受賞したフォトジェニック賞は、過去に三浦翔平(2007年の第20回)が受賞している。1次審査の書類審査で1000人が選ばれ、『JUNON』編集部によって審査されたBEST150を経ていきながら、「フォトジェニック決定戦」でライブ配信や読者投票数などで採点された一番人気に贈られる。
民意による受賞といえるだろう。過去の受賞者を見て、現在まで第一線で活躍し続けているのが三浦翔平だけだとすると、谷原七音には今後三浦と肩を並べるだけの存在になるポテンシャルを十分感じる。
2015年の第28回でグランプリを受賞した飯島寛騎以来、目立つ才能が輩出されていないこと、今年の第37回が2020年代でもっとも応募者総数が少なかったことからも、谷原七音の活躍はコンテスト自体の存在意義と存続につながってくる。
◆ジュノンボーイの真打ち登場か
上述したファイナリストのプロフィールには、コンテストに出場した理由が書かれている。「客観的にみた自分の注目度だけが一人歩きしてしまうと感じ、自分自身が成長しなくてはこの先何年も生き残っていけないと思ったから」というように、谷原七音はこのコンテストを試金石として捉えているところがある。