これまでも「以前に言っていたことと違うじゃん!」のオンパレードだったNHK朝の連続テレビ小説『おむすび』。それでも、そうした矛盾点は数週間、数日、少なくとも翌日に発生したので「もしかしたらこっちの記憶違いかな」なんて思い直すこともあったんですが、いよいよ当日にそれが発生しました。びっくりした。
結ちゃん(橋本環奈)とママ(麻生久美子)がリビングで寛いでいると、お風呂上がりのパパ(北村有起哉)が入ってきます。パパは「シャンプー切れとった」と言っている。じゃあどうしたかといえば、姉のアユ(仲里依紗)御用達の高級シャンプーを使ったという。1本1万円というその値段に驚愕したパパは、減ってるのがバレたら大変なので「ほかのシャンプー混ぜとこう」と結を連れ立ってお風呂場へ。そこで、アユの高級シャンプーに安物のシャンプーを混ぜ始めるのでした。
床屋のくせに1本1万円するシャンプーの存在を知らないのはどうなんだとか、髪の毛を扱うプロのくせにシャンプーに混ぜ物をするのはどうなんだとか、それは一旦置いておきましょう。
「シャンプーが切れてる」という理由でアユの高級シャンプーを使ったのに、「ほかのシャンプー混ぜとこう」と言って、安物のシャンプーを継ぎ足している。
シャンプー、切れてないじゃん。切れてないよ。たった今継ぎ足してるのがあるじゃん。それ使えよ。そもそも店にいくらでもあるだろ。「切れとった」じゃないよ。
「シャンプー切れとった」から「ほかのシャンプー混ぜとこう」まで、放送時間にして正味28秒です。たった28秒前に言ったことと、もう矛盾してる。台本にしたら10行もないでしょう。
前にも言ったけど、ミスが起こっていることが気持ち悪いんじゃないんです。こういうミスを誰も指摘しないのか、なんで修正されないのか、どうしてそのまま放送されちゃうのか、そのプロセスを想像すると気持ち悪いんです。誰もこの仕事に真剣に取り組んでないんじゃないかと思っちゃうの。今さら「クソ高い受信料で作ってるくせに」なんて言うつもりはないけど、普通に、社会人がギャラ取ってやってる仕事の成果品としてヤバイよねこれ。