ほどなくしてお付き合いを始めた2人。するとYさんからいきなり同棲の提案をされたそう。
「もうすぐYさんの住んでる部屋が更新なので『この機会に広めの部屋を借りて一緒に住まない?もちろん結婚を前提として』と言われて驚いてしまいました」
ですがお互いもう30歳を過ぎていますし、結婚は付き合った長さより、タイミングが大事だと友人達から聞いていた美月さんは、Yさんの提案に乗ってみる事に。
「さすがに早過ぎるかな?と思いましたが、躊躇するより思い切って行動してみる事にしたんですよ。この出会いが本物だと信じて」
そして2人はメゾネットタイプのおしゃれな物件を見つけて、同棲生活が始まりました。
「玄関先に木が植えられていて、小さな庭もあるし…結婚したらガーデニングしてみたいと夢見てた私は、この物件がいい!とYにわがままを言ったんです」
同棲生活は最初に言っていた通り、美月さんが部屋を散らかすと彼がサッと片付けてくれて上手くいっていたそう。
「代わりに私が洗濯を担当したら、Yにたたみ方が凄くキレイだねと褒めてもらえて嬉しかったですね。一緒にエスニック料理を作る事にハマって香辛料を買い揃えたりして」
ですが、ある日…。
◆植木の花が散る前に、ゆらして花びらを落としていた彼
「玄関先の木に白い花が咲いて、調べてみたらサザンカの木だったんですよ。その花が可愛いくて気に入って毎日ながめていたんです」
そして花が散り始めた頃に、ふとYさんの姿を探して玄関の外に出た美月さん。
「そしたらYがサザンカの木をつかんで、ユッサユッサと揺らして…まだ咲いている花の花びらを落として、掃き掃除をしているのを見てしまって。思わず『な、何してるの?!』と叫んじゃいました」
するとYさんは「どうせすぐに散って玄関先が汚れるんだから、こうすれば合理的だろ?」と笑顔で答えたんだとか。
「まず、そんな発想が私には全く無かったのでショックでしたね。この人は、生きている花をゴミ同然にあつかって平気なんだ、とYが一瞬で怖くなってしまって…」