コロナ禍による経済への影響は、冬のボーナスにまで及んでいるようです。三菱UFJリサーチ&コンサルティングによれば、2020年の冬のボーナスは、民間企業で前年比マイナス10.7%、国家公務員ではマイナス4.3%、減少すると予測。先行きが不透明な状況が続いていますが、このようなときだからこそ、お金を無駄遣いせず有効活用するほうが賢明でしょう。お金があるとつい財布の紐が緩んでしまう人は、冬のボーナスを資産形成に使うことを考えてみてはいかがでしょう。そこで、ボーナスを賢く貯めて資産を増やす方法を紹介します。
「ボーナスがあるから」の思考を今すぐ捨てるべし!
「ボーナスが出る」と思うと、その直前からついついお金を使い過ぎてしまうことはありませんか?ボーナスは年に2回必ず出るものと思われがちですが、賞与は会社の規定によって定められているもので、「会社の業績によっては支給しない」などの規定があった場合、業績が思わしくないときには支給されないこともあります。
コロナ禍による経済が不安定な状態は、まだ続きそうな気配を見せています。今後、ボーナスが支給されないことは十分にあり得ることでしょう。もし幸いにも2020年は冬のボーナスが支給されたとしても、それをただ消費だけに回してしまうのはもったいないというものです。
ついついお金を使ってしまい、ボーナスが入っても貯蓄にはまわしてないという人は、次の点に気をつけて生活してみましょう。
ボーナス払いをやめる
クレジットカードのボーナス払いは、支払いを数ヵ月遅らせることができる方法です。少々高額な買い物をしても、ボーナスが出れば支払えるからと「ボーナス払い」を重ねているうちに、気がつけばボーナス全額がクレジットカードの支払いで消えてしまう……という事態にもなりかねません。そうした事態に陥らないためにはボーナス払いでの買い物をやめることが賢明です。
車・住宅ローンのボーナス払いもNG
自動車ローンや住宅ローンなどでも、ボーナス払いを選択できます。しかし、なるべくなら避けたいところです。前述の通り、ボーナスは必ず支給されるとは限らないものです。また、何らかの理由で転職したり起業したりしたとき、毎月の給与やボーナスの支給額が変わってしまうかもしれません。
ボーナスがなかった、あるいは減額になったときに負担になるかもしれない長期間ローンのボーナス払いは、なるべく設定しないようにするのがよいでしょう。
ボーナスは貯蓄用の口座で管理!キャッシュカードは作らない
ボーナスの支給日を無事に迎えたとします。次に待ち受けているのは、「銀行口座にお金があるとつい使いたくなる」という欲求との戦いです。銀行口座にお金があると使ってしまうという人は、ボーナスをいったん給与受け取り用の銀行口座から出して別口座で管理しましょう。
その口座は貯蓄用としボーナスを移しておきます。そして貯蓄用の預金口座はキャッシュカードを作らないようにします。そうすれば簡単にお金を引き出すことができません。
「お金を引き出すためには通帳と印鑑を持って窓口に行かなければならない」というハードルを設けるだけで、お金の使い過ぎを抑制する1つの方法になります。
定期預金を利用する
その貯蓄用の口座はできれば定期預金にしましょう。定期預金ならば、一定期間お金を引き出すことができません。また、普通預金よりもわずかながら高い金利を受け取ることができます。
NISA、つみたてNISAを利用(非課税制度をうまく利用する)
せっかくのボーナスをもっと有効に活用し、できれば資産を増やしたいと思うのなら、取り組みやすい投資にチャレンジするのも1つの手です。NISAやつみたてNISAは、分配金や売却時の利益が非課税になる個人投資家向けの制度です。
多様な金融商品を選択できるNISA
NISAは少額投資の非課税制度で、毎年120万円までを非課税で運用できます。非課税期間は最長5年間、購入可能期間は2023年まで。対象となるのは株式と投資信託のみです。
たとえば、1年目に120万円の株式または投資信託を購入して、5年目に売却したとします。すると、5年目までに受け取った配当金および5年目に売却した際の売却益には課税されません。
株式や投資信託で受け取った利益は、通常20%(復興特別所得税を含めると20.315%)課税されます。非課税の5年間が終了した後は、NISA以外の課税口座に移して運用を継続することも可能です。
長期間の分散投資で資産形成するつみたてNISA
つみたてNISAは、少額・積立・分散投資を行える非課税制度で、毎年40万円まで、非課税期間は最長20年までとなっています。つみたてNISAで購入できるのは投資信託のみ、購入可能期間は2037年までです。2037年に購入した投資信託は、2056年まで非課税で保有できます。
ただし、非課税で保有できる投資総額は最大800万円まで。非課税期間の20年間が終了したときには、NISA口座以外の課税口座に移されます。
NISA、つみたてNISAはどちらも専用の口座を開設する必要があります。口座の開設は各金融機関で行えますので、気になる方は金融機関の窓口や電話で問い合わせてみましょう。
つい使ってしまう自分を封印して資産形成を
ボーナスを受け取ってもいつの間にかなくなってしまう人は、ボーナス前のクレジットカード払いを控えてみることから始めてみましょう。無事ボーナスが給与受取口座に振り込まれたら、積極的にNISAやつみたてNISAなど、投資非課税制度を活用した投資を検討してみてください。
NISAやつみたてNISAは、投資初心者でも比較的取り組みやすい投資です。投資信託では、預けたお金を投資のプロがまとめて運用してくれます。株式投資に不安がある人は、つみたてNISAやNISAなど投資信託から始めてみてはいかがでしょうか。
提供・UpU
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