「禾」と「芒」

「禾」は「のぎ、のぎへん」の部首になる漢字ですが、この「のぎ」は「芒」という漢字と同じ意味であると書いてあります。

「芒」の意味を調べると「穀物の先端」という意味があり、確かに「禾」と同じように思いますが「芒」の方が漢字としては見かける機会が多いのではないでしょうか。

例えば「光の先端」という意味の「光芒」はよく使われる言葉です。また星形になる多角形のことを「○芒星(○は頂点の数)」と呼ぶこともあります。「芒」の方が「禾」よりも鋭角な先端という意味があるのかもしれませんね。

普段食べているものの多くは、穀物からできていると考えると、あまり聞くことのない「禾穂」という言葉も少し身近に感じるのではないでしょうか。意味と一緒に読み方も是非覚えておきましょう。

難読漢字、3問目は「肯ずる」!

「肯ずる」の読み方をご存じですか?

「肯」は「肯定」という言葉を使うことがありますが「こうずる」と読むと間違いです。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「肯ずる」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○んずる」の5文字
  2. 読みです
  3. 「肯んずる」と表記することもあります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「肯ずる」の読み方、正解は・・・


正解は

「がえんずる」

です!

「聞き入れる」「肯定する」「承諾する」という意味です。

「肯じる(肯んじる)」という使い方もあります。

昔は意味が逆だった!?

今では読み方のイメージ通り「肯定する」という意味の「肯ずる」ですが、昔はまったく逆の「聞き入れない」「肯定しない」という意味でした。

とはいえ、初めて肯定の意味で使われたのは1300年頃、つまり鎌倉時代末期なので、古文を読む時以外は気にしなくて良いでしょう。現在は否定の意味で使う場合は「肯じない(肯んじない)」という表現になっています。

言葉はその時代に応じて意味が変わっていきます。例えば「とても」という副詞は元々「とても言えない」「とてもできない」など否定形と合わせて使われるものでしたが、明治末期ごろから「とても大きい」など、否定を伴わない形で使われるようになったそうです。

言葉の歴史を感じつつ「肯ずる」の読み方、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は読み方があまり想像つかない漢字を選んでみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、興味を持っていただけたなら、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。