演技ができるか否かはもちろんトレーニングや慣れ次第の部分はあるものの、猫種や性格にも大きく左右されるそう。
「ニモもそうですが、撮影に強いのは比較的おっとりしている和猫だと思います。猫種でいうとロシアンブルーやアビシニアンは神経質な子が多い傾向にありますし、白猫は総じてシャイな性格の子が多い印象ですね」
◆猫たちはどんな経緯でプロダクションへ?
これまでにも、映画『ねこあつめの家』やドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』、日産デイズの特設Webサイト『にゃっさんデイズ』などに出演してきたニモだが、そもそもタレント猫たちはどんな経緯でプロダクションに在籍することになるのだろうか?
「動物プロダクションというのはとてもニッチで、専門にしているのはうちともう一社くらいしかありません。あとはペットショップが母体で、読者モデルのように一般の方のペットを登録制で管理しているのが一般的です。
ニモは僕が引き継いだ時点ですでにいた子なので詳細な経緯はわかりませんが、ブリーダーさんの元で生まれ、子猫のときからうちにいます。他の子たちもブリーダーさんや獣医からの紹介、保護猫などさまざまなバックグラウンドがありますが、基本的には知り合いを通してスカウトしています」
◆かわいさはもちろん命の尊さも伝えたい
現在34頭の猫がいるグローバル・アニマルアクトだが、よほどのことがない限り子猫の撮影は受けていないという。
「そんなに都合よく撮影に合わせて生まれませんし、子猫の時期は免疫状態も不安定ですからね。特殊な業界ゆえにまだまだビジネスモデルが確立されておらず、正直なところ僕自身も動物を愛していながら、動物にとってストレスになることをしてしまっているのではないか? という矛盾を常に抱えています。
猫のかわいさ、愛らしさはもちろん、かけがえのない尊い命なんだということを、この仕事を通して伝えていかなければいけないと思っています」