◆間違いなく才女な折田氏、キャリアは誰も否定できない

 公職選挙法に違反しているのであればそれは大問題だ。そもそも、今回の兵庫県知事選挙の開催には、斎藤氏のパワハラ問題などが背景にある。“いわくつき”の斎藤氏を支持して、法に背いて当選を手助けしたのであれば、その罪はかなり重い。

 とはいえ、「公職選挙法違反では?」という疑問は一旦置いておいて、折田楓氏というここ数週間で突如注目された“逸材”について掘り下げたい。

 折田氏は慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に通い、在学中にフランスの一流ビジネススクール・ESSECに留学。卒業後は初任給600万円と噂されるフランスの大手銀行・BNPパリバに就職する。そこで経営の基礎を学んだ後、2017年に「merchu」を設立した。

 その私生活のチカチカさをより明るく照らすほどの輝かしい経歴・実績を持つ折田氏。もはや容姿端麗、才色兼備という言葉では収まらない。実際、バッシングばかりではなく、折田氏の容姿や実績を賞賛する声も散見される。今回は公職選挙法違反という犯罪に手を染めてしまった可能性もうかがえるが、折田氏のキャリアのすごさは誰にも否定できない。

◆過熱しすぎている折田氏バッシングの背景

 最近はSNSもテレビも折田氏の話題で持ちきりだ。開票前から全国的な関心を集めていた兵庫県知事選で公職選挙法違反の可能性が浮上したのだから、その“渦中”の折田氏が注目されるのは当然と言えば当然。ただ、折田バッシングの内訳は公職選挙法違反に関するものばかりではない。折田氏がキラキラしすぎていたがために、よりバッシングが過熱しているように見える。

 ここ最近、“陽キャ”を馬鹿にする傾向は根強い。数年前から、“インスタ映え”する写真を撮影するため、映えスポットや人気飲食店に長蛇の列を作るような女性を揶揄(やゆ)する人は少なくなかった。現在も「キラキラ女子は叩いても良い」という歪んだ認識が広まっていることが、折田氏バッシングを加速させているように思う。