◆『オクラ』ではホットとクールの二面性を表現
そして現在放送中の『オクラ』。反町さんと杉野さんが演じる刑事のバディものとなっています。
“お蔵入り”になってしまった未解決事件を扱う「特命捜査情報管理室」は、警視庁内で無能や荒くれ者と判断された警官たちが集められた“刑事の墓場”。
そんな掃きだめのようなところに所属する人情に厚く「捜査は足で稼ぐ」が信条の昭和刑事(反町さん)と、新たに配属されたインテリジェンスを漂わせるクールな令和刑事(杉野さん)が、風化寸前の未解決事件に挑んでいくというストーリーです。
反町が演じる主人公は、一見すると『ビーチボーイズ』や『GTO』を彷彿させる“陽”の破天荒キャラ。たとえば逮捕令状もないのに容疑者のアパートを訪れ、部屋のドアを殴る蹴るで破壊して侵入するという“GTO味”のあるシーンもありました。
しかし、今作の主人公はそんな“陽”の一面だけではなく、裏の顔としてダークヒーロー的な“陰”の面も持ち合わせていたのです。
そのため『オクラ』は「ホットな反町隆史」と「クールな反町隆史」の両方を堪能できる、“一粒で二度美味しい”作品と言えるでしょう。『ビーチボーイズ』、『GTO』、『相棒』といった代表作の経験が、ひとつの作品で二面性を表現する今作の糧になっているに違いありません。
◆「日曜劇場」主演の可能性も充分アリ?
――現在の民放ドラマ枠の最高峰のひとつはTBSの「日曜劇場」ではないでしょうか。
綾野剛さん主演の日曜劇場『オールドルーキー』(2022年)にて、反町さんは貫禄のボス役で出演していましたので、その際の貢献ぶりや今年の活躍が評価され、そう遠くない将来、反町さんが日曜劇場主演を果たす可能性も充分あるように思えます。