反町さんの単独主演の代表作『GTO』(フジテレビ系)が1998年に放送。暴走族あがりの破天荒教師が、赴任した高校の生徒たちの問題に命がけで向き合い、学校全体を変えていくというストーリーで、全話平均が28.5%、最終回が35.7%という驚異の視聴率(世帯平均視聴率/関東地区)を獲得。伝説を打ち立てたのです。
そんな『GTO』が26年の年を経て今年『GTOリバイバル』として復活したのは、感慨深さがハンパなく、胸アツでした。
◆『グレイトギフト』で新境地の主人公に挑戦
ただ『ビーチボーイズ』、『GTO』以降、スマッシュヒットした主演ドラマはありましたが、社会現象を起こすほどの大ヒット作には恵まれなかった反町さん。
その後、2015年から2022年までの7シーズンに渡りご長寿刑事ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)で、水谷豊さんの4代目相棒を務めたことが復活の転機となります。
『相棒』を経て円熟した「イケオジ俳優」へと脱皮し、今年の八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍に繋がるのです。
今年1月期放送の『グレイトギフト』は、完全犯罪を可能にする殺人球菌「ギフト」をめぐるノンストップサバイバル医療ミステリーで、反町さんが新境地を開拓した作品となりました。
反町さん演じる主人公はこれまでのパブリックイメージとは真逆で、コミュ力が低めで優柔不断、同僚たちから見下されているといううだつの上がらない病理医。熱くてヤンチャな役どころや、クールでスマートな役どころのイメージが強い反町さんにとって、ほぼ初めてに近い主人公像だったはずです。
忌憚(きたん)なく言うなら、主人公が序盤から中盤までずっと敵対勢力にハメられて惨敗続きだったため、フラストレーションが溜まる展開だったのですが、その分、終盤の逆襲劇でスカッとしてカタルシスが得られるストーリーとなっていました。