<亀山早苗の恋愛時評>

次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)

◆福原愛はどこへ行く…

(画像:福原愛Tiktokより)
(画像:福原愛Tiktokより)
子役としてブレイクしたタレントが、成長するにつれ居場所を失っていくように、現役を引退してから、元天才卓球少女・福原愛は迷走を続けている。現在36歳。

彼女が日本卓球界に残した業績はすばらしいものだが、もはや関係者でさえそのことを忘れているかのようなのが、彼女の今の立場を象徴しているといえるだろう。

(画像:福原愛Weiboより)
(画像:福原愛Weiboより)
このところの彼女は、中国版Tiktok、Weibo(中国版X)、日本のTiktokとSNSで盛んに発信はしているが、どれもコメント欄は芳(かんば)しくない。ハロウィンのときに披露したコスプレダンスはTiktok公式から“センシティブ”認定までされてしまった。コメントも「痛々しい」「こうなるとは思わなかった」「情けない」など否定的なものが多い。

◆不倫報道で世論が180度変化

2016年、台湾の卓球選手の江宏傑と結婚したときは、日本中が「ずっと見守ってきた愛ちゃん」を祝福するムードに満ちていた。その後、夫とのラブラブ報道が流れる中、なにやらおかしいぞと雰囲気が変わっていく。

夫の姉や母親、つまりは姑小姑からの過干渉やら、婚家先が福原愛のお金を頼っているとか、不穏な報道も増えていった。

彼女に同情が集まっていたにもかかわらず、あっけなく世論が180度変わったのは、彼女が21年、一時帰国中に不倫疑惑が報じられてからだ(『女性セブン』2021年3月11日発売号)。