昨日は結ちゃん(橋本環奈)に自発的な言動がなかったために比較的平和な気分で楽しむことができたNHK朝の連続テレビ小説『おむすび』ですが、今日はまたゲンナリしちゃったなぁ。
しかも、結ちゃんが何かする前からゲンナリしちゃった。第44回、振り返りましょう。
■おもしろくねーよ、それ
家出してきて米田家に泊まったカスミン(平祐奈)。ベッドを埋め尽くすほどのぬいぐるみを持ち込んでいました。
「スーツケースに、こんな入っとったん……」と結ちゃんがあきれ返るわけですが、明らかにコメディとして描いているんですよね。おもしろくないよな、これ。「こんなに他人の家にぬいぐるみ持ってくるなんて、おもしろい!」「スーツケースに容量を明らかに超えるぬいぐるみが詰め込まれていたなんて、おもしろい!」って、好意的に受け取る人いるのかしら。
こういうシーンで感じる不快感って、作り手にバカにされてる感覚なんですよね。「どうせちゃんと見てねえだろ」って言われてるような気になるんですよ。軽トラ1台分のぬいぐるみが運び込まれていて、それが「スーツケースに、こんな入っとったん……」という雑なセリフひと言だけで処理されている。視聴者をバカにしているか、コメディそのものをバカにしているか、そのどちらかとしか思えないわけです。情緒的にも物理的にも、なんにも納得できないし笑えない。文脈が何もなく、あの光景だけで「あはははー」って楽しい気分になるのはせいぜい赤ちゃんくらいですよ。朝ドラ視聴者のこと、赤ちゃんだと思ってんのかな。
あとは今回はわりとシリアスな話なんですが、結ちゃんが作った献立が明らかに足りないことを翔也(佐野勇斗)が「言えないから」って我慢してるところも、まったく共感できないよね。おまえ、何で給料もらってんのかわかってんのか、って。
よくドラマなんかで「あたしと仕事とどっちが大事なの?」みたいなシーンがあるわけですが、こういうのってだいたい仕事を優先している男が言われるパターンじゃないですか。それを翔也は、聞かれもしないのに「仕事より女の機嫌が大事」と言ってしまってるわけです。しかも、目標とすべきエース(関口メンディー)に直接、そういうことを言ってる。