長野県諏訪市の酒ぬのや本金酒造(ほんきんしゅぞう)は、ラベルを故・原田泰治氏とコラボした「純米大吟醸 野良」11,000円(税込)を11月26日(火)より200本限定で、諏訪の酒販店、本金酒造店頭にて発売を開始した。
諏訪にて1756年創業の酒蔵
創業した1756年より諏訪の地にて日本酒を造っている、酒ぬのや本金酒造。「本金」という左右対称の文字より「裏表のない本当の金を目指す」をモットーに、地元の酒というスタイルで約270年愛飲されている。
諏訪は標高780メートル高地という寒さの厳しさと、あまり雪が降らない乾燥した空気に加え、霧ヶ峰の麓に位置するため、豊富なおいしい霧ヶ峰の水がある酒造りに適した地だ。
同酒蔵の杜氏・宮坂恒太朗氏は、ALSという難病だが、パソコンと感覚で蔵人とともに酒を造っており、
蒸窯で酒米を仕込み、
室へ米を運び入れ、
タンクの中の醪を見守り、
瓶詰めなどの一連の作業を丁寧に行っている。
地元の契約農家が手がける原料米を使用
現在酒造量は少ないが、小さいからこそ、原料米は地元の契約農家にこだわり、地元の田園風景や農家の最高の米づくりへのこだわりを引き継いでいる。造りにこだわり、飲んだ人が一日の疲れを日本酒で癒すという、日常のほっこりとした酒を目指している。
諏訪市湖南地区には酒造好適米・美山錦の田園風景が広がる。技術向上は当たりまえと捉え、米農家がしっかりと管理してくれた米を生かし、本金という酒蔵で丁寧に醸された酒を楽しんでもらえるよう、蔵の設備や蔵人の笑顔を大切に日々製造しているという。
酒だけではない諏訪の魅力
諏訪には、日本酒だけなく、諏訪大社、諏訪湖、霧ヶ峰、八ヶ岳、山々から来る豊富な資源、活断層が二つからなる特異な地域からの産物など、多くの文化と資源に恵まれている。
霧ヶ峰からの水、諏訪市湖南産の米、酵母、酒蔵、画家、デザイナー、箱メーカーのすべてが諏訪産。諏訪の大地が育てた人と恵みが凜として、綺麗な大輪の花のような酒を醸した。地元の素材の恩恵をたくさん受けている酒蔵として、これからも大切に育て、後世に残していきたい。そんな想いを、日本酒を通じて表現している。